筑波大学の家田先生らの論文です。転写因子の名前がいっぱい出てくるので門外漢にはわかりにくい論文ですが結論はMEFから心筋はできなかったということになると思います。 しかしESからだとTbx6遺伝子を一過性に発現させるだけで拍動する心筋ができた

https://www.cell.com/cms/10.1016/j.stem.2018.07.001/attachment/0b6c8c2e-0199-47be-b0e6-ee04649f9788/mmc2.mp4

ようです。書いてあったのかもしれませんがMEFとESとの違いはよくわかりませんでした。

でもTbx6にはこれだけでMEFを心筋のもとになるmesodermの特殊な系列（？）の細胞（まあ、それがTbx6を発現する系列の細胞というわけですが）に先祖返りさせる力があるようです。

最近私はKOとフェノタイプの関係がとても気になってるのですが、Tbx6をKOしても other T-box genes が代償性に働くので心筋ができなくなったりしないそうです。そのかわり cardiovascular defects が認められたと書いてあります。心筋形成に必須ではないがESからこれ一発で心筋を作らせる働きをもつTbx6。私があまり認めたくない「KOから必須とは言えないが普段は重要な働きをしている遺伝子」という範疇に入るのかもしれません。

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