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Thread (1118 ) -- 革命的なライブイメージング?
No. 2340--べ.
No. 2340 (2018/04/21 09:09) べ

ライブイメージングは、受精の分野では山縣さんご自慢のNipkowデイスクの蛍光顕微鏡による卵割時のDNAの様子を見るmovieがあります。生きたまま細胞を見る事ができるという例として有名ですが、これはディッシュに置かれた卵子の画像です。

でも、今回組織の中にある細胞を細胞小器官まで見える解像度で観察することが可能になったという発表がありました! 下記のサイトは免疫担当細胞が組織の中を動く様子が立体的なmovieとして提示されています。

https://youtu.be/Hz0VlUVjYfI

論文はサイエンスですが。図をみると、顕微鏡というよりも超大型のマニアックな機械で、使いこなすのは大変だと思いますが、いろいろと興味深い図やmovieが掲載されています。

http://science.sciencemag.org/content/sci/360/6386/eaaq1392.full.pdf lattice light-sheet microscopy

なぜ組織が見えるようになったかというと、可視レーザー光を照射することで毒性を与えないように、Nipkowの場合はピンホールを通して照射していますが、彼らはごく薄いシート状に照射することにより毒性を軽減したのだそうです。

この機械にはもう一つ工夫があって、それは検体に2フォトンレーザーを照射して、片方のフォトンをそのまま検出、もう片方は組織を通してから検出しています。これをすると組織を通ることによる画像の歪みを補正することができるそうです。

このやり方はもちろん生物学者が考えつくようなシロモノではありません。天文学の分野での大発見なのだそうです。天体望遠鏡で星を観察すると空気で画像が揺れますが、その揺れを望遠鏡からレーザー光を放射してそれが空気ではね返るのを計測することにより空気による歪みを補正するのだそうです。(レーザーフォーカスと書いてあります)これを使うと地上から宇宙のハッブル望遠鏡のような画像が取れるのだそうで革命的な発見だそうです。

https://www.nature.com/news/astronomy-laser-focus-1.16741

すぐに広まるような機械ではないと思いますが、これでないと観察出来ないものがいろいろとあるのかなと言う気がします。


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