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Thread (1131 ) -- “Body on a chip” ディッシュ上にヒトの体を再現する!???
No. 2355--べ. No. 2356--嶋田. No. 2357--べ.
No. 2355 (2018/11/04 09:49) べ

http://news.mit.edu/2018/body-chip-could-improve-drug-evaluation-0314

MITで研究中であるというテレビ番組があったのでちょっと調べてみましたが論文にまでは行き当たりませんでした。唯一、MIT Newsというサイトに解説を見つけました。

上のサイトの写真を見てもらうのが一番手っ取り早いのですが、彼らはお互いのウエルをつないで血管のように物質の行き来ができるようにしたいディッシュを開発したということです。このディッシュを使ってヒトの臓器を最大10種まで同時に培養すると、お互いが繋がっているのでこれが人体のミニチュア版としても機能するのだ!という触れ込みです。 どんなウエルでどんなふうに液を連結しているのか詳しく見てみたいのですが、産官連携のプロジェクトなのが原因してか詳しい情報はありませんでした。

面白いなと思ったのは、まだ良く知られていないが、ひょっとしたら存在するかもしれない卵巣と輸卵管の連携とか、精巣と精巣上体の連携とか、お互いに連携がありそうな臓器を研究するにはいいのかな?と思ったからです。遠隔共培養とでも名付けられるかもしれません。

でも10種のヒト細胞を同時に連結培養してこれを”Body”とみなす大胆な発想がすごいですね。大失敗か大成功になるような気がします。


No. 2356 (2018/11/05 10:25) 嶋田

MITの論文ではないですが以前野澤さんがジャーナルクラブで似た内容の発表をしていました。

https://www.nature.com/articles/ncomms14584

将来はこういう実験が当たり前になるのですかね?


No. 2357 (2018/11/06 03:29) べ

嶋田さん 情報をありがとうございます。 早速読んでみました!

ポンプは細い通路の上部に伸縮性の膜があり、これを電磁バルブで押すとその圧力でそれよりも右のバルブが閉じていれば液は左にうごくというような仕組みですね。なるほど!多くのバルブをコンピュータで制御してfluid flowを作り出すという仕組みだということが理解できました!

この装置を使って、マウスの卵巣を1/4に切り刻んでアルギン酸包埋したものを培養し、LHとFSHを外からヒトと同じような28日周期でLHサージ付きで刺激してやると、ヒトと同じような28日周期で反応したというふうに書いてありました。

この論文では5つの臓器まで同時につないで培養できるので、ヒトの肝臓も同時にとか書いてありましたが、臓器をつないだからヒト型になったようには読めませんでした。あくまでも外からのLHとFSHによるコントロールであり、他の臓器をつなぐとむしろコントロールしにくくなるというふうに読めました。

おそらく、現状ではまだ”body"には程遠いのではないかと思いますが、こういう工学的な装置を作製することができるということが生化学 の展開に影響を与える可能性は大いにあると思いました。

ここで使われているアルギン酸は細胞を包みこんで栄養だけを通すような人工臓器などにも応用されている材料です。ちなみに、下記の例ではチューブの中で細胞を流しながら固めるとファイブロで血管様のチューブ状態のものができると報告されています。 https://www.natureasia.com/ja-jp/jobs/tokushu/detail/290


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