リボソームは2つのサブユニットでできていて複数のリボソームRNA（rRNA）分子と多数のリボソームタンパク質（RP）から構成されmRNAの情報をもとにタンパク質を作る翻訳装置ですが、実は全身で発現するCore型と精巣で発現するST型の２種類があるんだそうです。前者の構成成分のRPL39はST型ではRPL39LになっておりRPL39LをKOすると雄のみが不妊になるということです。

リボソームのことはよく知りませんが穴が空いた構造になっていてその出口部分にRPL39やRPL39Lが存在していてタンパク質がこの穴を出ていくときにタンパク質を折りたたむような働きがあるんだそうです。

精巣のタンパク質はRPL39Lによって選択的に折りたたまれるものが多いので、この遺伝子をKOすると精巣が小さくなり不妊になると書かれています。リボソームの機能不全ですから不妊のフェノタイプは広範に及び「axonemes showed defects in doublet microtubules 4–7」などという例も紹介されています。プロテオーム解析の結果が示されていますので、精巣遺伝子のKO実験をしている人はこのリストを見ておくほうがいいかもしれません。

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