|
Thread (1221 ) -- 心臓はシートを貼って直しましょう!
|
No. 2474--べ. |
No. 2474 (2025/01/30 10:37) べ |
SpermEggとは少しずれる内容ですが、、、、 脳死判定がコンセンサスを得たあと最初に心臓移植を行ったのは阪大のグループでした。その系統の澤先生は筋芽細胞シートの移植などを報告しています。 今回のNの論文は筋芽細胞シートではなくて、アカゲザル由来のiPS細胞由来の心筋細胞とiPS由来のストローマ細胞を組み合わせた「人造心筋(EHM)」を作り、それを移植したという論文になっています。 https://www.nature.com/articles/s41586-024-08463-0 iPSを心筋に分化させても厚さは透き通る程度にしかならないと思いますが、彼らは5枚重ねでやったみたいです。心筋細胞は増殖しないはずなので心筋シートは分化させたあとで集めて、別途作ったストローマ細胞と混ぜてコラーゲンを加えて培養して作ったそうです。この混ぜ具合がコツなのかもしれません。 このようにして作ったシートをアカゲザルの心臓に移植すると拒絶反応なく4.5ミリの厚さに成長したそうです。EHM部分に血管が浸潤し不整脈や腫瘍形成はなかったそうです。5枚のシートがどうして4.5ミリの分厚さになるのかが不思議ですが、未熟なiPS由来心筋細胞を移植したので移植後に成熟して細胞が大きくなる効果のほかに、機械的な刺激や血管の浸潤によって移植シートが分厚くなったと言うことです。 私は動物のサイズに興味があるのでこのシートをヌードラットに入れて4週間後に1.2ミリになり、サルに移植した場合は6か月で4.5ミリになったという部分に興味があります。サルの心筋だとヌードラットに入れても6ヶ月待つと4.5ミリになるのか知りたいところです。でもラットの心筋はサルよりも遥かに心拍数が早いのでサルの心筋ではついていけないかもしれません。サルでシートを10枚重ねすると9ミリまで分厚くなるのか?なども知りたい点です。上限はあるのでしょうか?心筋シートの分厚さの制御があるとすればそれはどこで何がおこなっているのでしょうか? そういうのは本来の研究目的ではないと思いますが、わたしにはとても興味が持たれる点です!少し前に臓器移植は異種移植が優勢でiPSグループはやや遅れてるかもしれないと書きましたが、これはiPSグループの逆襲ということになるのかもしれません!(^^) |
Spam対策として書き込みにはログインが必要なシステムに変更しました。コメントを書き込むには「ログイン」をクリックしてください! To avoid the "spam", please prove yourself as a biologist in reproductive field from "This page". |