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| Thread (1239 ) -- Y染色体なんかなくても雄になれる!
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| No. 2496--べ. |
| No. 2496 (2026/04/10 06:55) べ |
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41957362/ Sox9遺伝子は常染色体上にありますが、その上流のノンコーディングリージョンに変異を一ついれると雌が雄になるんだそうです。え〜っ?Sryなしで雄になるんですか??? 理屈は私の苦手な転写因子で説明されています。雌(XX)の体内ではRUNX1、NR5A1、GATA4などがSox9の上流にあるエンハンサー領域Enh13に結合し、精巣形成のマスター遺伝子であるSox9の発現を抑えています。ところがEnh13に微小な欠失や挿入の変異を入れると、これら転写因子の結合する間隔がずれてしまい本来抑制的に働く複合体が逆に促進的に働くようになるんだそうです。へ〜っ! Sox9が少しでも発現すると正のフィードバックによってSOX9が大量に発現するようになるので本来SOX9を活性化するために必要なSryがなくても精巣形成が起こるんだそうです。「講釈師見てきたような嘘をつき」という川柳がありますが、こういう転写因子の説明を聞くと私はいつも、この川柳を思い出してしまいます。でもまあ正しいんでしょうね。 それではY染色体は役立たずなのか???男性の皆さん、ご心配なく!このようにして誕生した「XX型の雄」は、精細管などの精巣の構造は作れますが、精巣のなかに生殖細胞が入っていない(失われる)ので、精子はできません。 これって、昔私たちが作った雌雄キメラマウスが雄になったときに、雌の生殖細胞が精巣内で早期に死滅するというのと、全くいっしょですね。このときの研究ではEif2s3yやZfy2がないからじゃないかというふうに結びました。雌雄キメラを作るのは大変なのでその後研究は進んでいませんがCrisper/CAS9で作ったEnh13変異マウス系統を使うとXX生殖細胞の維持や精子形成にどんな遺伝子が必要なのかを順番に調べていけるツールとして使えそうですね。 |
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