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Thread (953 ) -- 研究でも「悪貨は良貨を駆逐する」のか!?
No. 2061--べ. No. 2275--べ.
No. 2061 (2012/03/28 08:44) べ

Drug development: Raise standards for preclinical cancer research C. Glenn Begley & Lee M. Ellis Nature 483, 531–533 (29 March 2012) doi:10.1038/483531a ( http://www.nature.com/nature/journal/v483/n7391/full/483531a.html )

Amgenという会社でガン撲滅に役立ちそうな53報の画期的な論文を追試したところたったの6件(11%)しか再現性がなかったそうです。まさか80/20ルール( http://www.domoarigato.info/spermegg/Message.cfm?threadid=915 )が論文の「再現性」にまであてはまるとは!

この中におどろきのテーブルが載っています!

IF>20の雑誌に載った21報のうち再現性がとれないものが平均 248 (range 3–800)回引用され再現性がある報告は231 (range 82–519)回の引用があった。一方、IFが5–19の雑誌に載った32報中、再現性がないものは平均169 (range 6–1909)回引用されたのに対して、再現性があったものは13 (range 3–24)回しか引用されていないそうです!

え~っ!まさに「悪貨は良貨を駆逐」するですねえ!

私も世の中にはどうでもいい現象を生命の本質に迫る現象だと「自然に騙されて」一所懸命に研究している場合がたくさんあるっ!( http://www.domoarigato.info/spermegg/Message.cfm?threadid=861 )と主張してきましたし、これからも叫び続けたい(細胞工学31, 314-315, 2012)と思っているのでこの論文は大変心強い援護射撃になりますねえ!


No. 2275 (2017/04/04 04:39) べ

5年前に提示された癌関連研究の再現性に関する問題はまだくすぶっているようです。

http://www.nature.com/news/cancer-reproducibility-project-releases-first-results-1.21304

Amgenは画期的?と思われる53件を追試してそのうちの6件にだけ再現性を見出したそうです。でもどの論文がどうだったのかという個別の評価は公表されていなかったので、もっと公式にどの論文がどんな再現性の結果になったのかというプロジェクトが立ち上がってその結果が出始めたそうで、すくなくとも5つのウチの1つは再現性が取れなかったと判定されたようです。

多くのものはガンに効く薬ということなのでベンチャーを立ち上げて色んな人から出資を仰いで研究が進行中なので再現性試験に選ばれた論文の著者は戦々恐々としているようです。

ヤナ先生は統計で示される微妙な差ではなくて、統計計算を知らなくても、簡単に妊孕性「あり」「なし」という形で判定できる実験を好まれています。ビミョーな系をじっくり調べたらスゴイことがわかるかもしれないので、そんなのはダメだと一概には言えませんが「あり」「なし」の実験系は少なくとも追試で問題になったりすることはないというメリットはありそうです。

今年の末までに癌研究論文28編の論文に対して審判が下るそうです!


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